「Bob Marley /Jamming」 ReggaeMusic

ラ スタファリアンたちの集会を“ナイヤビンキ”と呼ぶが、そこで行われるドラム類を中心とした合奏は、スカからロック・ステディ、レゲエへと変化したジャマ イカの音楽に多大な影響を及ぼしている。もちろん彼らはジャー(JAH=エホバ)に対する祈りを拝げる目的でタイコを叩き、合唱をするのだが、ドッ、ド ドッ、と心臓の鼓動のように繰り返されるビート、そして強力なガンジャによって、いつしか集会は異様な熱気を帯びてくる。歌と歌の合間などで、感極まった リーダーが叫ぶ、「ジャー!」。すると方々から「ラスタファーライ」との応え。神であるラスタファリが、自分(I/アイ)に宿っているという意味を込め て、最後の“I”を発音するのだ。見事なコール&レスポンス。強烈なカンナビスの影響下にある陶酔状態は、特にレゲエの誕生に深く関わったと言われている


「時々俺のことをミック・ジャガーとかそういったスーパースターみたいに言う人がいるけど、笑っちゃうよな。しっかり曲を聴いてくれなきゃ困る。メッセージがまるっきり違うんだから。違う、違うんだぜ。レゲエはツウィストじゃないんだ」

「彼らにレゲエについて訊いてみなよ。みんなボブ・ マーレイはレベル・ミュージックを歌っているというだろう。だが、それは人々が聞きたいと願っているものなんだ。毎日“ベイビー、愛してる”なんて歌って たんじゃ、どうしようもないだろう?ベイビーはちゃんと知ってるさ。俺たちが愛しているってことをな」

「俺たちの音楽は俺たちがいま置かれている状況について語っている。音楽はいわばニュースのようなものだ。音楽は人々に大きな影響を与える。音楽は人々のためにあらゆることを可能にする」
「この音楽は民衆から生まれた。レゲエはラスタの人々が創りだした音楽だ。そこには大地の力と人々のリズムがある。躍動する人々のリズムだ」

「ロック・ミュージックにはネオン・ライト、それもかなりの明るさが必要とされる。その点レゲエ・ミュージックならどんなところでも場所を選ばない。丘の上だって楽しめる」

「ほんとに真剣なものは、エンターティメントにはならない。楽しませることができるのは満たされた人たちだ。飢えた人を楽しませることはできない・・・怖がっている人も。何も食えずにいる人を楽しませることはできないさ」

「バーニン&ルーテイン(焼き打ちと略奪)といっても物質的なことを歌っているわけじゃない。俺たちは資本主義の幻想を焼き払いたいだけなんだ」

「レ ゲエは人々の音楽であり出来事だ。自分自身の出来事を歌っている。それは学校では絶対に教えない事だ。ラスタファリは神だなんて学校では教えない。聖書は こう説く。2000年以内にキリストが再来し、王の中の王、ユダヤ支族の獅子王になると・・・ソロモン王とダヴィデ王の直結でだ。これは真実でまさに現実 となった。その王とは、ハイレ・セラシエ1世の事だ。王は地上の正しい支配者だ」

「そうだ、この音楽は偉大なる音楽だ。このタイプのリズムは、大地のリズム、ルーツそのものだ!だからこそ、いつまでもすたれることがない。この世の始まり、つまり天地創造の時からずっと続いている。」

「今じゃ、レゲエは祝福を受けた音楽だ」

「音楽はただそこに存在するだけだ。おまえはすべてが調和しているか確かめるだけでいい。なぜなら、すべてが調和していないと、音楽は騒ぐ。そして、音楽が騒ぐと、いい音には響かない」

「音楽、そうだ、音楽ってやつは偉大だ。音楽は天国へと、ザイオンへと俺たちを導いてくれる。見た事もないような場所へと俺たちを連れていってくれる」

「ビートがどこでストンと落ちるか、あいつらは知らない」

「そ れまで俺たちのレコードを扱ってた奴らはとんでもない海賊だった。わかるか?そいつらはレゲエ・ミュージックの殺し屋だ。ロック・ステディも殺すし、スカ も殺す。そいつらはレゲエ・ミュージックにとって吸血鬼みたいなものだ。この国にもロックの吸血鬼みたいな連中がいるだろう?アーティストの血を吸いつく し、時には殺してしまう」

「レゲエ、ソウル、ロック・・・・・・どの歌もみんな、何かのしるしなんだ。でもこういう歌、こういうバイブレーションをみんなに聴かせるときは気をつけなきゃいけない。“我が民を惑わせる者に災いあれ”だからね」

「反 体制的?体制を嫌っていると?まあそうだ。だが俺は‘抑圧者に死を’とは歌っていない。神は生きるために人を造られたからだ。神の子である俺たち人間は、 神の教え通りに生きたい。レゲエにはメッセージがある。多くの人が意に反して、別の生き方を強いられていて・・・レゲエはそれを変えようとしている。いつ か必ず変わるはずだ。俺の音楽はルーツの音楽で創造性が大事だ。ルーツの音楽は、もし作っても、焼き直しならルーツじゃない。俺には創造性や創造力がすべ てなんだ。ロックステディでも何でも、創造性のある音楽はルーツだ。レゲエはラスタ達が作り出した音楽だ。レゲエには大地の力と人々のリズムがある。それ は人間が動く時のリズムだ。俺たちは批評なんかに合わせたりしない。やりたい音楽をやりたいだけやる。音楽をやる理由があるんだ」

「そ うだ、それもいいヴァースだ。それはひとつの啓示であり、ハイレ・セラシエがユダの家のコンカリング・ライオンであるように、ラスタと結びついているもの だ。ぼくは<ガッタ・サーブ・サムバディ>も同じように好きだ・・・・・・彼がこのようなアルバムをつくってくれて嬉しい。というのは、アー ティストが群衆に従っていることができなくなる時がくるからだ。ボブ・ディランのようなアーティストは、群衆を従わせなければならないんだ。このことは はっきりしている。自分がやっていることが人々に理解されなくても、彼は少しも気にしていないということだ。とにかく彼は行動する。それが最も重要なこと なのだ。とにかく彼が率先して行動するということが」

あなたが今やっている音楽の特徴をどう説明しますか?

「ひとつの音楽に3種類の要素が含まれている。哀愁あふれるサウンドに心地よいヴァイブレーション、そしてそれらを陽気なリズムにのせる。陽気なヴァイブ レーションで陽気な音楽をやったからって、陽気なサウンドになるとは限らない。つまり・・・・・・なんだ?なんて言ってたっけ?どんな質問だった?」

あなたが今やっている音楽の特徴をどう説明しますか?

「どう説明するかって?ルーツ・ミュージックにきまってる」


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